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2024-04-18

【定住促進支援員】鍵本さんを紹介します!

邑南町には、「定住促進支援員」という独自の制度があります。

「定住促進支援員」は、町職員である定住コーディネーターと連携し、移住者と地域の調整や助言を行う町民ボランティアで、いわば、移住者と地域のつなぎ役やクッション役。

現在、8名の定住促進支援員を町から委嘱しています。その一人を紹介します。

 

鍵本和雄さん

 

<プロフィール>

47歳で広島県の団体職員(環境関係)としてのサラリーマン生活に終止符をうち、それまで研究してきた循環型社会についての理想を、「ほどほどの自給自足」という形で実践すべく、邑南町へIターン。瑞穂地域・高原地区在住。

「里山文化の粋」ともいえる炭焼き(白炭)と、自然農法による米や野菜作りを続けて、27年目。

移住後、アルプスの少女ハイジに憧れる亜紀さんと結婚、娘・倫ちゃんが生まれ、3人暮らし。最近、亜紀さんの両親も邑南町へIターン。山羊や鶏たちと一緒に暮らす。

趣味は、クラシック音楽を聴くこと。「今は”バルトーク”がいい。」

 

Q.暮らしの中で大切にしていること

昔ながらの「田舎暮らし、百姓」を実践・探求すること。

今後も燃料高騰や燃料がなくなる状況も想定される中で、最小限の化石燃料を使って、手作業をベースに機械になるべく頼らず、身体を使って汗をかく。昔ながらの知恵を使ってね。

環境への負荷を抑えて、自身の健康増進のために、農薬、肥料を使わない米や野菜作りを続けている。大変じゃけど、面白いよね!!

 

Q.邑南町は、どんな人におすすめ?

何をしたいか、どう暮らしたいかが心に決まっている人。そういう人なら、どんな方でも大歓迎!

何をしたいかが決まっていると、まわりの方々がアドバイス出来るし、より関係性が深まる。

 

Q.邑南町に移住する上でのアドバイスは?

邑南町だけではないと思うけれど、何をしたいか、どう暮らしたいかを事前に決めておくこと、イメージを持っておくことが大切。

人と違うものを持っていていい。それを認めてもらえばいい。田舎ならではの「認められる」というのがあると思う。

顔が見えるというのは素敵なこと。ざっくばらんに自分の意識を持ってお付き合いするのは大事なことよね。人生にプラスして「自分の成長を感じることができるからね。『心楽しく。』ですよ!!

 

 

<取材後記>

ご自宅は、山を切り開くところから完成されたログハウス。自家製焙煎のコーヒーをいただきながら、お話をうかがいました。

鍵本さんの言葉ひとつには、哲学を感じます。そして同時に、相手を丸ごと受け止め、認める大きさをいつも感じます。

「移住して最初の一年は、炭焼き窯を手づくりするのに毎日が全身筋肉痛で、階段を這うように昇り降りしたよ。」と笑いながら話してくださいました。「最小限の化石燃料を使う、ほどほどの自給自足」は決して簡単ではなくて、だからこそ、それを実践している人の説得力はすごいと感じずにはいられません。

「『田舎で暮らす』のと『田舎暮らし』って、別物ですよね」とある若いIターン者さんが言われていたのを思い出しました。自然豊かな環境の中で多少の地域付き合いはしつつも、野菜も買って様々なサービスを消費する。都市型ライフスタイルとあまり変わらず「田舎で暮らす」ことはできるし、自身を含めほとんどの人がそうかもしれません。その中で、鍵本さんのような「田舎暮らし」はなかなかできないと思いながらも、少し憧れもあり、今までの暮らし方をちょっと見直してみる「原点回帰」の大切さを感じました。

「本当の田舎暮らしがしたい、暮らしをつくりたい」と、移住を検討してくださる方には、鍵本さんが淹れてくれるコーヒーのような味わい深いお話をぜひ聞いてもらいたいと思います。