我が家の小さな守り神
邑南町では、山が少しずつ色づきはじめ、朝晩はすっかり冷え込むようになってきました。
そんな秋の夜にも、変わらず毎晩顔を出してくれる小さな訪問者がいます。
それは、ニホンヤモリです。
初めて出会ったのは雪が解けた春の夜。台所の窓に小さな影が張りついていました。それからというもの、暗くなると決まって姿を見せてくれるようになりました。台所の明かりをつけると、その光に誘われて虫たちがふわふわと寄ってきます。どうやらその虫を目当てにご飯を食べに来ていたようです。
外が暗くなると、どこからともなくやってきます。

小さな吸盤のついた手足がなんとも愛らしい。
ガラスにぴたりと張りつき、ゆっくりと獲物に近づいたかと思うと、一瞬で飛びついて捕まえる。狙いを定めて、手足をゆっくりゆっくりと動かすその姿は、動画をスローモーションで再生しているみたいに滑らかです。
そして「いまだ!」となった瞬間、走りながらジャンプ!
その滑らかな動きと意外な素早さに、毎回「すごいなあ」と感心しています。
自分の顔よりも大きな蛾もぺろりと食べてしまいます。

蛾を捕獲した瞬間
外で見かけるときは、人の気配に敏感ですぐ隠れてしまうのに、ガラス一枚を隔てると全く逃げません。
気づけば、毎晩の楽しみのひとつになっています。
可愛いだけじゃない、ちゃんと働き者
ニホンヤモリについて調べてみました。
すると「ヤモリ」は漢字で「家守」と書くことを知りました。
夜の間に虫を食べ、家を守ってくれる。そんな意味があるそうです。たしかに、毎晩こうして窓に現れては、あかりに集まる小さな虫を食べてくれています。
可愛いだけじゃなく、ちゃんと家を守ってくれているのですね。
表情はどこか優しく、透きとおる肌と大きな目が印象的。
淡いミリタリー調の模様もとてもきれいです。
仲間を連れてきてくれた夜
ある夜、いつものように窓をのぞくと、そこにはヤモリがいっぱい。
ひとりで来ていたはずの子が、今度は友達を連れてきてくれたようです。笑

今夜は4匹そろって登場
窓ガラスには、なんと4匹も並んで張りついていました。
みんな思い思いに過ごしていて窓辺は、いつもより少し賑やかでした。
昼間の発見
日中、窓を拭いていたときのこと。
ガラス越しにトントンと拭いていたら、突然、上のサッシのすき間からヤモリが顔を出しました。どうやら昼間は窓のサッシのすき間でお昼寝しているようです。

日中のヤモリの隠れ場所
どんどん可愛くなっていくものだから、最近ではヤモリが出入りしやすく、食事に集中できるように網戸を少しずらしてヤモリ仕様にし始めました!
春の出会いと夏の奇跡
春に出会ったあのヤモリは、夏には母になっていました。
お腹のあたりが少しふっくらして、透けるように見えた丸い影、それが卵でした。


お腹に卵を抱えていても、その動きはびっくりするほど軽やか。獲物をめがけて上へ下へ、軽快に駆け回ります。小さな体に母の強さを感じました。
赤ちゃんヤモリが生まれた夏の終わり
そして夏のある日、
ついに赤ちゃんヤモリが誕生しました。
あらゆるすき間から小さな姿がのぞくようになり、そのたびにそっと捕まえては外へ逃がす。そんな日々が2週間ほど続きました。笑
赤ちゃんはまだ危機意識が薄いのか、手のひらに乗ってくることもあって、可愛くて、癒されて、飼いたいと思ってしまうほどでした。


廊下でばったり。扉に張りつく赤ちゃんヤモリ リビングで発見!頭隠して尻隠さず
外を歩いていたら、家の中にいるのを発見!
捕獲。この後お外へ
ここ邑南町は、自然が本当に豊かです。動物も植物も虫もみんな生き生きとしていて、四季の移り変わりも日常の中で感じられます。
暮らしてみないとわからない魅力が、ここにはたくさんあるのだと感じた一年でした。
春に出会ったヤモリが、母になり、子どもとともに秋の今もこうして顔を見せてくれる。
そんな日々が、私の小さな癒しです。
もう少し寒くなると、ヤモリは家の屋根裏などで静かに越冬するそうです。窓辺は少し寂しくなるけれど、また暖かくなる春に元気な姿に会えますように。





