身近な植物でつくる、毎日のお茶

家の裏では、今年もヨモギが元気に育っています。
春にはやわらかな葉を広げ、夏が近づくころには、ほかの草に混じって大きく伸びます。
そろそろ草刈りの時期。
今年は、刈る前に少し摘んで、お茶にしてみることにしました。
きっかけは、この地域でいただいたお茶
ある日、地域の方からいただいたお茶が美味しくて「何のお茶ですか?」と尋ねると、
保存してある茶葉を見せてくださいました。
そこには、ハブ草、カラスノエンドウ、柿の葉、ヨモギ、ドクダミ、スギナ、番茶などがありました。
どれも、庭先や畑、山など、身近な場所で採れたものでした。
「乾燥させたら、保存して、飲む前に少し炒るんよ。」
そう言って、いくつかの茶葉を合わせたお茶を淹れてくださいました。
そのお茶は、それぞれの香りがやさしく調和した、とても飲みやすい一杯でした。
お茶をいただきながら、昔のことも話してくださいました。
子どもたちが小さかったころは、布で作った茶袋に茶葉を入れ、
大きなやかんでたっぷり煮出し、毎日のお茶として飲んでいたそうです。
今も毎日飲んでいるそうで、
帰省したお子さんが「おいしい」と言って持ち帰ったことも話してくださいました。
家の裏で元気に育つヨモギを見るたびに、いただいたお茶のことを思い出します。
そろそろ草刈りの時期。春の新芽の時期は過ぎてしまいましたが、草刈り前に少しだけ摘んでみることにしました。
蒸して、干して、お茶になるまで

柔らかそうなヨモギの葉っぱを摘み、よく水で洗います。
地域の方から、植物によっては蒸してから乾燥させるとよいと教えていただきました。
蒸すことで、色や香りがよくなるそうです。
今回は春のやわらかな新芽ではなく、夏に育ったヨモギ。青臭さやえぐみもやわらぐのではと思い、その方法で作ってみることにしました。
蒸し器に入れると、湯気とともにヨモギのいい香りがふわっと広がります。

蒸した葉を広げ、日当たりと風通しのよい場所へ。

よく晴れた日だったこともあり、朝から干した葉は、夕方にはしっかり乾きました。

乾燥した葉を手に取ると、摘んだときとはまた違う、香ばしさを含んだような香りがします。
少しだけ炒ったヨモギにお湯を注ぐと、淡い黄緑色のお茶になりました。
やさしいヨモギの香りが広がり、ほっとする味わい。
思っていた以上に飲みやすく、おいしい一杯になりました。

邑南町には、こうした植物が身近に育つ豊かな自然があり、その植物をお茶として楽しむ暮らしを、今も大切に続けている方がいます。
今回、自分でヨモギ茶を作ってみて、その暮らしにほんの少し触れさせていただいたような気がしました。





