梅の季節

梅の季節になり、近所のあちらこちらで梅を漬ける風景を目にします。
それぞれの家に代々伝わる作り方があり、その味を大切に守りながら、今年もまた梅を漬ける。
そんな周りの方々の暮らしを素敵だなと思います。
梅の収穫
いつもお世話になっている近所のおじいちゃんがそろそろ梅の収穫時期と声をかけてくれました。
木にはたくさんの梅の実が。
ころんと丸くてとても可愛く、なめらかな表面に光が反射して思わず見とれてしまいました。

草刈りや剪定を行い大切に管理されてきた木から、梅の実を収穫させてもらえることがなんともありがたく心に残るひとときでした。
梅の木とともに受け継がれていること
収穫をしているときに「桜切る馬鹿・梅切らぬ馬鹿」という言葉を教えてもらいました。
桜は枝を切ると弱りやすく、梅は切らなければ実がつきにくい。そんな昔からの言い伝えがあるそうです。
さらに、実をつけたまま放っておくのも、梅の木にとってはよくないこと。
木が疲れてしまうから、たとえ使う予定がなくても実はきちんと収穫した方がいいのだと教えていただきました。
剪定や草刈りだけでなく、実の行方まで見届けることが、木を守り続けることに繋がっている、そんな管理の大切さを学びました。
家に帰ってからは、梅干し作りの準備を。
洗いたての梅たち。
乾かすために広げた姿があまりに可愛くて、思いがけず癒しの時間になりました。
部屋いっぱいに広がる梅の香りはそれだけで幸せな気持ちになります。


本来は塩漬けの後、重しをのせて梅酢をはやく上げることが大切だと教えていただきました。
梅がしっかり梅酢に浸かることでカビにくく、失敗しにくいのだそうです。
でも、今回は手元にあったものが口の狭い瓶で、重しもなかったのでそのままつけてみることに!
最後に、分量の塩を上から入れて、ふたをするような形に仕上げました。
暮らしの中の豊かな時間
邑南町で暮らす中で、こうした季節の手仕事が日常の一部として息づいている様子に何度も心を動かされました。
そして、それが特別ではなく自然なこととして続いていることが素敵だなと思いました。
梅雨が明けたらいよいよ干す作業に入ります。
手塩にかけて仕込んだ梅干し。どんな仕上がりになるか楽しみです。





